離婚と相続

再婚すると相続権はどう変わる?自分が再婚・相手が再婚した場合を解説

投稿日:2018-10-14 更新日:




自分が再婚したり相手が再婚したりすると、元配偶者との子がもつ権利はどういった影響を受けるのでしょうか。

今回は、再婚により相続権がどう変わるか解説します。




離婚すると配偶者は法定相続人ではなくなる

離婚すると、配偶者の法定相続権はなくなります。

ただし子どもの法定相続権は変わりません。

法定相続人や離婚後による影響をおさらいしたい方は、こちらの記事をご覧ください。

離婚後の遺産相続権はどう変わる?法定相続人について解説




再婚後の法定相続人はどう変わる?

再婚後の法定相続人のポイントは、

・新しい配偶者

・新しい配偶者との子

・前の配偶者との子

この3者の法定相続権です。

新しい配偶者

「配偶者」として法定相続人になります。

新しい配偶者との子

「子」として法定相続人になります。

法定相続分は、前の配偶者との子と平等に分け合います。

ただし、新しい配偶者との連れ子は、配偶者と婚姻するだけでは相続権は発生しません。

前の配偶者との子

「子」として法定相続人のままです。

ただし法定相続分は、新しい配偶者との子と平等に分け合います。




法定相続分とは

法定相続分とは、法定相続人が相続できる財産の割合を法律で決めたものです。

法定相続人 法定相続分
配偶者のみ 全て配偶者
配偶者と子 配偶者が2分の1、子が2分の1
配偶者と親 配偶者が3分の2、親が3分の1
配偶者と兄弟姉妹 配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1

相続人全員が納得すれば、このとおりに分けなくともよいのですが、まずはこの法定相続分が基本型だと考えてください。

配偶者は常に法定相続人となり、それ以外の相続権は、子、親、兄弟姉妹の順番で移り変わります。

子がいなければ親、親がいなければ兄弟姉妹へ相続権が移ります。相続権が移るほど、配偶者の相続分が多くなることが特徴です。

子や兄弟姉妹などが複数人いる場合は、その人数で法定相続分を均等に分けます。

また、親や兄弟姉妹は直系親族のみを指します。

したがって、配偶者の親兄弟(姻族)は法定相続人ではありません。




養子縁組とは

配偶者以外の法定相続人は、直系の親族を指しますが、これ以外にも養子縁組という手続きにより、血の繋がりのない人を、法律上直系の親族として扱うことができるようになります。

この場合、実の子と養子の法定相続分は同じです。

例えば、実の子2人、養子1人のとき、その法定相続分は3人で均等に分けます。

普通養子縁組と特別養子縁組の違い

養子には、普通養子縁組と特別養子縁組という2つの制度があります。

この2つの大きな違いは、養子になった人と元の親(実親)との関係が、法律上存続するかどうかです。

普通養子縁組の場合、元の親(実親)との関係は存続します。

したがって、養子になった人は新しい親(養親)と元の親(実親)両方の法定相続人です。

実親・養親それぞれ両親ともに生存していれば、合計4人の親がいるということになります。

一方、特別養子縁組の場合、元の親(実親)との法律上の親子関係は失くなります。

そのため、新しい親(養親)の法定相続人となり、元の親(実親)の法定相続人ではなくなります。

特別養子縁組とは、子どもの成育環境を整えるために、より実親に近い親子関係を法律上つくることを目的とした制度です。

そのため、普通養子縁組よりも多くの条件があります。

(例えば、原則6歳未満の子とでなければ適用できないなど→現在15歳未満への引き下げが検討されています。)




再婚した場合の法定相続人とその相続分の例

それでは、再婚後の法定相続人がどう変わるか見ていきましょう。

自分が再婚した場合

元配偶者、元配偶者との子2人、現配偶者、現配偶者との子1人

(再婚前)

・元配偶者との子2人…全て

・元配偶者…なし

(再婚後)

・現配偶者…2分の1

・元配偶者との子2人…1人につき6分の1

・現配偶者との子…6分の1

配偶者と子の相続パターンになります。

元配偶者の相続権は離婚時から消滅していますが、元配偶者との子の相続権は存続します。

子の法定相続分は、元配偶者・現配偶者のどちらの子であっても平等です。

元配偶者、元配偶者との子1人、現配偶者、現配偶者の連れ子1人

(再婚前)

・元配偶者との子1人…全て

・元配偶者…なし

(再婚後)

・現配偶者…2分の1

・元配偶者との子1人…2分の1

・現配偶者との連れ子1人…なし

現配偶者の連れ子は、現配偶者と婚姻するだけでは法定相続人にはなりません。

元配偶者、元配偶者との子1人、現配偶者、現配偶者の連れ子1人(養子縁組あり)

(再婚前)

・元配偶者との子1人…全て

・元配偶者…なし

(再婚後)

・現配偶者…2分の1

・元配偶者との子…4分の1

・現配偶者との連れ子(養子)…4分の1

養子縁組をすれば、実子と同じ法定相続分となります。




相手が再婚した場合

続いて、元配偶者が再婚した場合です。

元配偶者相手との間に子どもがいる場合のみ注意が必要です。

元配偶者、元配偶者との子1人(新しい親と普通養子縁組)

(再婚前)

・元配偶者との子1人…全て

・元配偶者…なし

(再婚後)

変わらない

元配偶者の子の相続権は、普通養子縁組では消滅しません。

元配偶者、元配偶者との子1人(新しい親と特別養子縁組)

(再婚前)

・元配偶者との子1人…全て

・元配偶者…なし

(再婚後)

・元配偶者との子…なし

・元配偶者…なし

元配偶者の子の相続権は、特別養子縁組により消滅します。

したがって、この場合の法定相続人はこの中にはいません。

配偶者と子がいなければ、その相続権は親、兄弟姉妹の順に移ります。




再婚すると法定相続人はどう変わる?自分が再婚・相手が再婚した場合を解説まとめ

再婚した後に法定相続人がどう変わるかについてでした。

自分の行動が他の子どもにどう影響を与えるか、考える基準の1つとしていただけたら幸いです。

相手の特別養子縁組は、ちょっと切ないですね…







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