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医療費控除は10万円以下でも還付金がある?

投稿日:2018-10-09 更新日:




田舎FPの石田といいます。

今回は医療費控除について

・いくらからが還付の対象となるか知りたい方

・10万円未満でも還付金を受け取れるかどうか知りたい方

・確定申告書の医療費控除の欄に記載する金額の計算方法を知りたい方

に向けて、

・医療費控除の計算方法

・10万円未満でも還付を受けられる人の条件

・具体的な計算パターン

について解説します。




医療費控除額の計算方法

医療費控除の金額は、「支払った医療費の総額」(実際に窓口で支払った額)から次の2つの金額を差し引いて計算します。

保険や給付金などで補てんされる金額

「10万円」か「総所得金額等の5%」のいずれか小さい方の金額

(総所得金額等が200万円未満であれば、「総所得金額等の5%」が適用される)

これにより総所得金額等が200万円以上の方は、自分や家族のために支払った医療費が10万円を超えなければ、還付の対象になりません。

また、医療費控除額は200万円までしか申告できません。

したがって、上記の2つを差し引いた後の金額が200万円を超える場合、その額は200万円となります。

総所得金額等とは?

「総所得金額等」は、勤め先のお給料以外に収入がない方は「所得の合計額」と読み替えて差し支えありません。

例えば会社員や公務員、パートタイマーなど勤め先から給与をもらっている人で、他に収入がない場合、その総所得金額等は、年間の給与収入から給与所得控除額を差し引いた金額です。

給与所得控除額は下記のとおりです。

給与収入(1年) 給与所得控除額
180万円以下 収入金額×40%(最低65万円)
180万円超~360万円以下 収入金額×30%+18万円
360万円超~660万円以下 収入金額×20%+54万円
660万円超~1,000万円以下 収入金額×10%+120万円
1,000万円超 220万円(上限)

つまり、年収420万円の人で他に収入がない場合、その「総所得金額等」は、

420万円-(420万円✕20%+54万円)=282万円

で、282万円になります。

もし自営業や不動産賃貸業など勤め先からの給料以外で収入を得ている人は、こちらも参考にしてください。

保険や給付金などで補てんされる金額とは

健康保険や高額療養費から支給される金額や、民間の医療保険、生命保険から給付される保険金がある場合、受け取った金額は医療費控除の対象とはできません。

 




医療費控除は10万円未満でも還付を受けられる

医療費控除額は「医療費は10万円を超えないと還付金がない」という認識が一般化しています。

しかし、そうではありません。

総所得金額等が200万円未満なら、10万円ではなく、その5%が差し引かれるのです。

総所得金額等が180万円なら9万円、100万円なら5万円になります。

つまり、たとえ支払った医療費が10万円未満でも、総所得金額が200万円未満であれば、医療費控除をつかって税金の還付を受けることができるのです。

したがって、医療費が10万円未満の時は、あえて所得の低い家族で確定申告をすることも検討してみてください。




具体的に医療費控除額を計算してみよう!

それでは、具体的に医療費控除額を計算してみましょう。

下記の3つのケースを例にそれぞれ計算方法を具体的に解説します。

・Aさん:保険金を受け取った場合

・Bさん:医療費が200万円を超える場合

・Cさん:医療費が10万円未満でも医療費控除を使える場合

Aさん:給与収入450万円・医療費15万円・医療保険から1万円を受給

給与収入450万円のAさんの総所得金額は、306万円(※)です。

したがって、Aさんの医療費控除は15万-1万(医療保険)-10万円=4万円ですので、医療費控除額は4万円になります。

(※)計算方法:450万円-給与所得控除額144万円=306万円

Bさん:給与収入800万円・医療費230万円を支出

Bさんの総所得金額は600万円(※)です。

したがってBさんの医療費控除は、250万円-10万円=240万円です。

が、最高額は200万円までですので、Bさんの医療費控除額は200万円です。

(※)800万円-給与所得控除額200万円=600万円

Cさん:給与収入250万円・医療費9万円

Cさんの総所得金額は157万円(※1)で、総所得金額が200万円未満です。

したがって、Cさんの医療費控除は

9万円-7万8,500円(※2)=1万1,500円になります。

(※1)250万円-給与所得控除額93万円=157万円

(※2)157万円✕5%=7万8,500円

10万円未満の医療費でも、医療費控除が使える例です。




医療費控除は10万円未満でも還付を受けられる?医療費控除額の計算方法を解説 まとめ

医療費控除で還付金を受けられる金額や、医療費控除額の計算方法について解説しました。

あと1つ、この記事ではご紹介できていないのが、「一体何が”医療費”になるか」ということです。

「病院の窓口で払ったお金でしょ?」と思った方、それだけではすごくもったいない!

医療費控除の対象となる医療費はもっと沢山あります。

こちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください(*^^*)

医療費控除の要件5つを今すぐ知るための記事







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田舎暮らしのファイナンシャルプランナーです。
自身の離婚経験から、離婚とお金の悩みを解決できる、そしてちょっとだけ心が強くなれるブログをめざしていますφ(. . )
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