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「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」はどちらを選ぶとメリットがある?

投稿日:2019-01-28 更新日:




「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」は、いずれも確定申告を電子申告で行うための方法です。

2018年分の確定申告から新設されました。

電子申告を行うには、国税庁の「確定申告作成コーナー」で作成した確定申告のデータを、「e-Tax」というオンラインシステムを使って送信します。

そして「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」のいずれを選択するかで、「e-Tax」を使うための準備が変わってくるのです。

どちらを選択しても、もちろん税金は変わりませんが、今回初めて電子申告を行う方にとっては、いきなり選択させられても戸惑うのではないでしょうか。

そこで、どちらを選ぶとメリットがあるかを考えてみました。




マイナンバーカード方式とID・パスワード方式の違い

2つの違いは、従来の電子申告の方法に関係があります。

従来の電子申告では、まず「e-Taxの開始届出書」を提出してIDとパスワードを取得し、そのID・パスワードを、自身のマイナンバーカードから読み取った「電子証明書」と紐づけて申告しなければなりませんでした。

つまり電子申告を行う前に、

・「e-Taxの開始届出書」を提出してID・パスワードを取得する

・マイナンバーカードとICカードリーダーを調達する

と、準備するものが多かったのです。

特に、マイナンバーカードとICカードリーダーを持っていない人は、これらを調達するだけで時間もお金もかかります。マイナンバーカードの発行は約1ヶ月、市販のカードリーダーは3,000円ほどです。

この状況から、「電子申告はとにかく準備が大変らしい!」というイメージを持つ人もいたのではないでしょうか。

今回新設された「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」は、従来の電子申告の準備を簡易化している点に特徴があります。




「マイナンバーカード方式」とは

「マイナンバーカード方式」は、マイナンバーカードとカードリーダーは必要ですが、事前に「e-Taxの開始届出書」の提出を省略できる方法です。

まずパソコンからe-Taxの受付システムにログインして、マイナンバーカードをカードリーダーで読み取り、あとはマイナンバーカードに設定された各パスワード(利用者証明用パスワード、券面事項入力補助用パスワード、署名用パスワード等)を入力して行います。

セットアップの手順が従来より簡易化したというイメージです。

詳しい手順を知りたい方は、こちらをご覧ください。

e-Tax HP:「マイナンバーカード方式の操作方法」

前から電子申告をしている方

去年から電子申告をしている方には、利用者識別番号(16桁の番号)が付与されています。

この番号があれば、手順がさらに簡略化するので、先に確認しておきましょう。

e-Tax HP:「利用者識別番号の確認方法」




「ID・パスワード方式」とは

「ID・パスワード方式」とは、マイナンバーカードとICカードリーダーを持っていない人でも電子申告を行えるようにした新しい方法です。

「e-Taxの開始届出書」を提出してIDとパスワードを発行してもらうこと、そして税務署で職員との対面による本人確認を受けることが必要になります。

ID・パスワード方式の本人確認をするために税務署に行ってきました

すでに「e-Taxの開始届出書」を行って前から電子申告をしている方や、「IDパスワード方式の完了届出通知」を平成30年中に受け取っているという方は、本人確認時に、税務署にその旨を伝えてください。

「ID・パスワード方式」は暫定措置

「ID・パスワード方式」は、マイナンバーカード、カードリーダーが普及するまでのおおむね3年の暫定措置とされています。

今後、マイナンバーカード方式の一択になると決まっているわけではありませんが、現時点では、いつかはマイナンバーカードを取得することになるという心構えでいた方がよいでしょう。




「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」はどちらを選ぶとメリットがある?

ID・パスワード方式が暫定措置とされる以上、この先ずっと電子申告を行う方には、マイナンバーカード方式を選ぶメリットがあるといえます。

しかし個人的には、3年もあるならとりあえずID・パスワード方式で様子見をしていいと思っているところです。

理由は、ID・パスワード方式の準備がとても簡単なこと、そしてマイナンバーカードに有効期限があることです。

まず、ID・パスワード方式の準備は、短時間で完了します。

税務署が混んでいなければ、10分ほどでできる内容です。

次に、マイナンバーカードには有効期限があります。

10年更新とスパンは長いのですが、確定申告以外に使いみちがなければ、早く取得すると更新が早まるだけで、得することがないのです。

以上の理由から、とりあえずID・パスワード方式でいいと私は思っています。

2020年分の確定申告から、現在65万円の青色申告特別控除が55万円に減額されることが决定しています。

この改正は、電子申告を行うことで現在の金額を維持することができるため、今後、個人事業主は電子申告での確定申告がスタンダードになるでしょう。

青色申告特別控除額の減額については、こちらの記事にまとめました。

青色申告特別控除額が55万円に減額?2020年分の確定申告に向けて電子申告の準備を







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