離婚と子ども

親権と監護権の違い

投稿日:2018-09-05 更新日:




父母は離婚した後も「親」であることはずっと変わりません。
しかし日本の法律で、親権は離婚した父母のどちらか1人だけの権利になります。
しかも、離婚すると同時に、どちらが親権者になるかを決めなければ、離婚さえできません。
共同親権を求める声もありますが、昔からある法律で決められたことは簡単には変わらないのです。
今回のテーマは「監護権」です。
監護権とは、親権の一部を独立させた権利のこと、簡単に言うと、子どもの身の回りのお世話をする権利のことになります。
通常は「義務」と読み替えそうな内容ですが、この記事をご覧になっている方にとっては親権も監護権もすべて文字通りの「権利」と説明をした方がしっくりくると思います。
「親権を取られてしまったらどうしよう」と不安で、離婚したいという自分の正直な気持ちに向き合えなくなってしまった方が、このような選択もあるのかと知っていただけたら幸いです。




監護権とは親権の一部

監護権について知るためには、まず親権の内容を知る必要があります。

親権=「身上監護権」+「財産管理権」

親権の内容は、子どもの身の回りの世話を行うことや、子どもの財産管理を行うことなどです。

これらは「身上監護権」と「財産管理権」という2つに分けることができます。

身上監護権」に分類される権利は、

子どもの身の回りの世話を行うこと

教育を受けさせること

必要なしつけを行うこと

住所や職業を決めること

など、子どもと一緒に暮らし、日々の生活を守るものです。

 

一方、「財産管理権」とは

子どもの財産を管理すること

子どもの法律行為を代行すること

で、イメージとしては対外的に子どもの権利を調整するものと捉えるとよいでしょう。

 

それでは、冒頭でご紹介した「監護権」ですが

「監護権」とは、前者の身上監護権を親権から分け、実行する権利のことです。

監護権を実行する権利をもつ人のことを「監護者」といいます。

つまり、「監護者」とは「親権者」とは別に指定することができるのです。

 




監護者とは「身上監護権」を実行する者

監護者とは、法律上の身分で、その根拠は民法にあります。

民法第766条第1項

父母が協議の上の離婚をするときは、子の監護をすべき者(中略)は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。

この条文が、監護者を認める根拠となるものです。

監護権を定めるには

監護者の選定は、両親の協議、つまり離婚時の話合いで決めることができます。

子どもが心身ともに健やかに過ごせることが目的です。

もし両親の協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に申し立てて選定することもできます。

 

また監護者は

・いつでも父母の話合いで変更することができる

・子どもの両親以外の祖父母などを指定することもできる

という特徴があります。

なぜ監護者が必要?

親権者に指定された者が、必ずしも子どもの世話に適しているとは限りません

もし父が親権者になったとしても、子が乳幼児の場合などは、授乳など母親にしかできない役割があります。

また親権者が長期の海外出張をする場合や、入院を要する病気にかかるなど、離婚後に事情が変わり、やむをえず子どもの世話ができなくなることもあるでしょう。

このような場合は、親権者とは別に、子どもの監護者を指定することができるのです。

監護者はどのくらいいるのか

とは言え、監護権は馴染みのない言葉。

「一体どのくらいの人がこの制度を使っているの?」という疑問が当然にわいてきます!

気になることは徹底して調べるのが田舎FPです。

こちらの記事で、監護者がいったいどのくらいいるのか調べてみたので、ぜひこちらもご覧ください^^

監護者の指定はどのくらい行われているの?

 




親権と監護権の違い まとめ

今回は親権と監護権の違いを解説しました。

ただし、親権者でなくなっても扶養義務は残ります。

こちらの記事もよければご覧下さい。

離婚後の「親権」と「扶養義務」の違いとは







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