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医療費控除の要件5つを今すぐ知るための記事

投稿日:2018-09-18 更新日:




医療費控除とは、年間に支払った医療費が高額となる場合、その一部を税金から還付してもらうための制度をいいます。 医療費控除を適用するための要件は、以下の5つです。

1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること

自分か自分と同じ収入源で生活する家族のために支払った医療費であること

医療費控除の対象となる医療費であること

1年間に支払った医療費の総額が、「10万円」か「総所得金額等の5%」のうち、「低い方の金額」を超えること

確定申告を行うこと

ちなみに、確定申告の方法はこちらにまとめています!(*´∀`*)

確定申告で郵送と電子申告はどっちがおすすめ?マイナンバーや添付書類の扱いを比較!




要件1:1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること

医療費控除は、1月1日から12月31日の間に支払った医療費に限られます。

例えば「2018年分」の医療費控除は、2018年1月1日から12月31日までに支払った医療費が対象です。

確定申告は、2019年2月16日から3月15日の間に行います。

未払い医療費・クレジットカードやローンの扱い

例えば保険証忘れや財布忘れなどで未払いの医療費がある場合は、実際に支払った日が基準となります。

12月1日の診察代金を翌年1月1日に支払った場合は、翌年の医療費控除の対象です。

ただし、クレジットカードやローンについては、お金が引き落とされた日ではなく、決済日・契約日が基準となります。

たとえば、12月1日にローンを契約し、その引き落としが翌年1月以降から始まったとしても、そのローン全額が、12月1日が属する年の医療費控除になります。

ちなみに、ローンの金利やクレジット会社への手数料は、医療費控除の対象にはなりません。




要件2:自分か家族のために支払った医療費であること

医療費控除にできるのは、自分か自分と同じ収入源で生活する家族のために支払った医療費です。

誰が申告するかは、「医療費を支払った人」としか決まりはありません。

したがって、所得が一番高い人や扶養控除を適用している人でなくてもよく、誰が申告するかは納税者側に裁量があります。

一般的には、所得が最も高い人がまとめて申告すれば、最も大きな節税効果を得ることができます。 が、あえて所得の低い親族が申告した方が良い場合もあります

所得200万円未満の人であれば、医療費控除が10万円に達していなくても、医療費控除を適用できる場合があるからです。

詳しくは要件の4つ目で解説しています。




要件3:医療費控除の対象となる医療費であること

医療費控除の対象となる医療費は、

・診療費、治療費(歯科を含む)

・医薬品の購入費(例 処方箋で購入した医薬品、薬局で購入した風邪薬等)

・通院のための交通費(バス代や電車代で、自家用車は不可。また、子どもの付き添いが必要な場合は親の交通費も可。)

・入院の際の部屋代や食事代(差額ベッド代や特別な食事を除く)

・治療に必要な医療器具の購入代やレンタル料

・介護保険サービスのうち一定のもの ・妊産婦の定期検診や出産費用、一定要件の下でのタクシー代

・医師が認めた運動療法を行うためのスポーツジム費用

などです。

診療費、治療費は、美容目的や病気の予防目的のものは除かれるため、ほとんどの自由診療は対象となりませんが、治療目的であれば対象となるものがあります。

子どもの歯科矯正費用がその1つです。

子どもの歯科矯正には還付金がある?医療費控除を使いこなそう!




要件4:「10万円」か「総所得金額等の5%」のうち「低い方の金額」を超えること

  申告できる医療費控除の金額は、支払った医療費から「10万円」か「総所得金額等の5%」のいずれか小さい方の金額を差し引いた額です。

したがって、この金額より支払った医療費が小額な場合、医療費控除は適用できません。

「10万円」か「総所得金額等の5%」のいずれか小さい方とは

「10万円」か「総所得金額等の5%」のいずれか小さい方とは、

・総所得金額等が200万円以上の場合・・・10万円

・総所得金額等が200万円未満の場合・・・その5%

となります。

このことから、支払った医療費が10万円未満でも、総所得金額等が200万円未満の人であれば、医療費控除で税金を戻すことができるのです。

総所得金額等って何?

「総所得金額等」は、「所得の合計額」と読み替えて差し支えありません。

例えば会社員や公務員、パートタイマーなど勤め先から給与をもらっている人で、他に収入がない場合、その総所得金額等は、年間の給与収入から給与所得控除額を差し引いた金額です。

給与所得控除額は下記のように計算されます。

給与収入(1年) 給与所得控除額
180万円以下 収入金額×40%(最低65万円)
180万円超~360万円以下 収入金額×30%+18万円
360万円超~660万円以下 収入金額×20%+54万円
660万円超~1,000万円以下 収入金額×10%+120万円
1,000万円超 220万円(上限)

(注:2020年から若干変わります)

この表から、総所得金額等が200万円未満となる目安は、給与収入が年間312万円未満の人です。

つまり、給与収入が312万円未満で他に収入がなければ、支払った医療費の金額が10万円未満でも、医療費控除を受けられるのです。

給与以外の所得がある場合の総所得金額等

給与以外の所得がある場合は、その収入の種類に応じた方法で所得を計算しなければなりません。

自営業や不動産賃貸業で収入を得ている人は、収入から経費などを差し引いた額が所得ですが、たとえば退職金、年金、不動産や株の売買収入、保険で得た収入などは、少し変わった方法で計算しなければなりません。

計算方法は個別の確認が必要です。

また、あまり使う機会はないと思いますが、「損益通算」や「繰越控除」という特別な税制を適用できる場合もあります。

たとえば自営業や株で損をした場合、家を買い替えた場合などに関係してくる税制です。 総所得金額等は、こうした税制を適用した後の金額になります。

上限は200万円

支払った医療費に対して、保険会社や自治体などから給付金を受け取った場合、その金額は医療費控除の対象にはなりません。

そのため、支払った医療費から差し引く金額は、

・「10万円」か「総所得金額等の5%」

・保険会社や自治体などから受け取った給付金

の2つということです。

また、医療費控除として申告できる最大金額は200万円になります。




要件5:確定申告を行うこと

医療費控除を適用するには、確定申告を必ず行わなければなりません。

確定申告を普段行う必要のない人も必須です。

確定申告は、翌年2月16日から3月15日の間に「確定申告書」を最寄りの税務署に提出して行います。

2017年からの変更点

医療費控除の申告は、これまで領収書を送付することが条件でしたが、2017年分の確定申告からは領収書の送付に代わり、「医療費控除の明細書」を作成して提出することとなりました。

「医療費控除の明細書」とは、国税庁が定める様式で作成はそれほど難しくありません。

様式はこちらです。

国税庁「医療費控除の明細書(記載例付き)」

また、医療費の通知書(職場からの健康保険から送られてくる「医療費のお知らせ」や市町村などから送られてくるハガキなど)があれば、一つ一つの内容を記載せず、合計額を転記することも認められています。

ただし交通費など、保険診療以外で申告するものは、この通知書には記載されていないため、余裕をもって作成にあたることをおすすめします。

「医療費控除の明細書」の注意点

「医療費控除の明細書」で領収書の提出は不要となりました。

しかし、領収書は5年間自己保管しておかなければなりません。

これは、税務調査が入った場合に、さかのぼって調べられる可能性がある期間です。

したがってこの期間にかかる書類は、領収書のほか通知書、自作の交通費の記録などもしっかり保管しておく必要があります。




医療費控除にするための要件5つを今すぐ知るための記事 まとめ

医療費控除の5つの要件を解説しました。

実際にどのくらい医療費控除で税金が還ってくるかシミュレーションしてみましたので、こちらもぜひご覧ください。

医療費控除でどのくらい税金が戻る?

 







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